Fender stratocaster 1959
Fender stratocaster 1959
僕のメインギターの紹介です。FenderのStratocasterです。
1959年製、ですがいろいろ変更点があります。手に入れたのは約12年程前で、当時僕は吉祥寺の楽器屋さんでバイトをしていました。最初に見た時このギターは”変な水色”に塗られてました。ソニック・ブルーとかそういう色ではなく、Fenderのカタログにも載ってないような色で元々のサンバーストを剥がさずに上から塗ってバフがけもなし、といういかにも素人仕事でした。パーツもほとんど交換されていて、ペグ、ストリング・ガイド、ナット、フレット、ピックガード、ピックアップは他社製のものが付いていて、ストリング・ガイドは2つ付いていました(この年代のものは本来はひとつ)。
とりあえずお店にストックしてあった50~60年代のパーツから手頃なものを用意し、無いものは現行品で代用し復元する、ということになりました。塗装も塗り直し(リフィニッシュといいます)することになりましたが、元々のサンバーストが剥がされていなかったことが幸いしました。通常リフィニッシュをする時は塗装を機械やサンドペーパーで剥がすのですが、その時どうしても少しボディも削れてしまいます。これを何度か繰り返すと裏側のスティール・ブロックやバネがボディからはみ出てしまうこともあり、当然全体のサイズも変わってしまうので、音質にも影響があると思います。僕のギターはその点は問題なしでした。当時はスティービー・レイ・ヴォーンが大好きだったので、色はサンバーストにしてもらいました。59年頃Fenderで使われていた塗料は赤が経年変化で退色しやすいものだったので、少し退色した感じに、当時の塗装行程そのままに塗ってもらいました。店長の職人技が光ります。もちろん、軟化剤の比率の低い、ニトロセルロース・ラッカーで。当時のボディはそれ以降のものとは形状が違います。
とくにコンターのえぐれ方なんかは顕著じゃないかと思います。最近のリイシューものはまたオリジナルに近づいてるかもしれません。まあ、よく見てないのでわかりませんが。 (^_^;)
二つあったストリング・ガイドは一つにして、穴も埋めてもらいました。
ペグは本来は1列刻印のクルーソンなんですが、ストックがなく2列刻印のクルーソンになりました。
年代的にはそれほど離れていないので問題なしです。KLUSON DELUXEと書かれています。
ナットとフレットも交換してもらったんですが、だめになってしまったので2年ぐらい前に再度交換してもらいました。ピックアップはちょうど59年製のものがあったので、それを付けてもらいました。オリジナルのピックガードは白・紺・白の3プライのセルロイド製で、真ん中に挟まれた紺が透けて、ちょっと緑色にも見えることから”グリーン・ガード”とか呼ばれてたりもします。これはストックがなかったので、現行品を付けてもらいました。
5年目ぐらいに塗装にクラック(ひび割れ)が出だして、まるでオリジナル・フィニッシュかのようになりました。今年の夏前ぐらいにピックガードを黒に換えてみたんですが、これは元に戻すかもしれません。3ヶ月くらい前にリア・ピックアップがおかしくなり、診てもらったら断線していました。(><)そこで、店長が巻いた、59年製のピックアップを忠実に再現した(線材・巻き数など)ものを付けてもらいました。まったく違和感なく、50年という年月を超えて溶け込みました。恐るべし、店長!
使い始めて12年、特にゴスペルをやるようになってからは使用頻度が増し、あちこち傷も増え、修理もたくさんしてきて、既にヴィンテージ・ギターとしての価値など無くなってしまっていますが、(元からあまりありませんが)いろんな事を一緒に乗り越えて来た、最も頼りになる相棒です!(※奥さんは除く)
…後日、ピックガードを元に戻しました。
こんな感じです。
だいぶイメージが変わりました。やっぱりこっちの方が落ち着くかな。無難といえば無難ですが…。
ちなみに当時のオリジナルのピックガードは白・濃紺(黒じゃない!)・白の3プライのセルロイド製で、経年変化で縮んだりします。真ん中の濃紺が透けて緑色っぽくみえることから、「グリーン・ガード」などと呼ばれたりもします。白も日焼けしたりして、再生産モノでは出せない味わいがあります。僕のは再生産ですが…。